この記事はガンダム入門のための記事です。
ガンダムにはいろいろなシリーズがありますが、今回の記事では最も多くの作品が属する世界観「宇宙世紀(Universal Century)」について解説します。
わかりやすく解説するので、ガンダムに興味があるけどどれから見たらいいかわからないという方はぜひ参考にしてください( ^)o(^ )
1.まず何から見たらいいの?
「宇宙世紀(Universal Century)」を舞台としたガンダム作品はシリーズ第一作『機動戦士ガンダム』やその続編『機動戦士Zガンダム』などがあります。
最近の作品でいうと『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』や『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』などですね。
俗にファーストガンダムと呼ばれる『機動戦士ガンダム』はとてもいい作品ですが、作られた年代が古いため若い世代の方にとっては見ずらいところもあるでしょう。
設定を理解するうえでは見た方がいいとは思いますが、いきなり心が折れてももったいないので個人的にはいきなり「ユニコーン」や「ナラティブ」を見てもいいと思います。
(順番は
「ユニコーン」→「ナラティブ」
がおすすめです。)
とはいえ「ユニコーン」や「ナラティブ」は宇宙世紀の設定を知っていることを前提として作られているので、最低限の設定を知っておく必要はあります。
次章では宇宙世紀の押さえておきたい事項を解説させていただきます。
2.宇宙世紀の設定
(1)宇宙世紀とは?
現在より科学技術が遥かに進んだ未来の世界です。
人類は宇宙に進出し、多くの人々が地球環境を模した大規模な宇宙ステーション「スペースコロニー」で暮らしています。
(コロニーは多くの人口を支えるために多数つくられました。)
この世界は「地球連邦」という世界的国家によって統治されています
。
(2)一年戦争とは?
宇宙世紀では人類が宇宙に進出しましたが、地球「アースノイド」と宇宙で暮らす「スペースノイド」との間で軋轢が生まれました。
「アースノイド」は富と権力を持ち、「スペースノイド」は強制的に宇宙に移民させられたものも多く、両者の間には大きな溝があります。
「スペースノイド」の革命思想家「ジオン・ズム・ダイクン」は「スペースノイド」の自主・独立を主張し「ジオン共和国」というコロニー国家をつくりました。
しかし「ジオン・ズム・ダイクン」は革命の同志のはずだった「デギン・ソド・ザビ」をはじめとする「ザビ家」一族によって暗殺され、「ジオン共和国」は「ザビ家」独裁の国家「ジオン公国」となり「スペースノイド」の独立という大義名分のもと「地球連邦」と戦争を開始しました。
この戦争は約1年間続いたことから後に「一年戦争」という名で呼ばれることになります。
一年戦争が最初に描かれたのがファーストガンダムと呼ばれる『機動戦士ガンダム』です。
『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』や『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』、
『機動戦士ガンダム MS IGLOO』などは同じ世界線の中にある作品となっています。
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』や『機動戦士ガンダム サンダーボルト』は一年戦争の設定を元に作られていますが、微妙に細部が違います。
基本的な設定は同じですが、違う世界線上の作品ととらえた方がいいでしょう。
(3)モビルスーツとは?
「一年戦争」では「モビルスーツ(MS)」が「ジオン公国」によって投入され大きな戦果をあげました。
圧倒的な国力を持つ「地球連邦」に対して「ジオン公国」が有利に戦えたのは「モビルスーツ(MS)」が旧来の兵器に対して圧倒的な優位性を持ったからです。
「ジオン公国」の「モビルスーツ(MS)」に対抗して「地球連邦」も「モビルスーツ(MS)」の開発を進め、完成したのが「ガンダム」です。
「ガンダム」を元に多くの「モビルスーツ(MS)」が実戦に投入され、「ジオン公国」は追い詰められていきました。
「ジオン公国」は「ザビ家」の内紛もあって「地球連邦」に敗れることになります。
(4)コロニー落としとは?
「ジオン公国」が「一年戦争」で使用した非人道的な作戦です。
国力の勝る「地球連邦」に対して打撃を与えるために、同じ「スペースノイド」の生活の場である「スペースコロニー」を占拠。
地球に落下させました。
コロニーの中に住んでいた住民は毒ガスによって虐殺され、多くの「スペースノイド」の命が奪われました。
地球もまた大きな打撃を受け、多くの「アースノイド」もまた命を落としました。
(5)NT(ニュータイプ)とは?
「ジオン共和国」の指導者「ジオン・ズム・ダイクン」によって提唱された理念です。
解釈は難しいのですが、宇宙に出た人類が新たな能力を開花させた姿です。
よくわからないと思うのですが、
・感覚が鋭くなる
・テレパシーができる
などの特徴があります。
本来は人類の新たな希望であったのですが、その能力は戦争に利用されていくことになりました。
「一年戦争」が終わった後は人為的に「ニュータイプ」を生み出す「強化人間」が研究されます。
「強化人間」は薬物などの非人道的なやり方を用いて人工的に「ニュータイプ」を作り出したもので、多くの「強化人間」が人間兵器として戦場に駆り出されました。
(6)その後の宇宙世紀
この節ではその後の宇宙世紀のついて解説していきます。
該当するエピソードが登場した作品については下に記します。
「一年戦争」が終わっても「アースノイド」と「スペースノイド」の軋轢は終わることなく、戦いは続いていきます。
戦いに敗れた「ジオン公国」でしたが「地球連邦」に下ることなく「ジオン残党」としてテロリズムに明け暮れるものもいました。
彼らの脅威を除くために「地球連邦」のエリート組織「ティターンズ」が組織されることになります。
登場作品:『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』
「ティターンズ」はやがて増長し、「ジオン残党」以外の「スペースノイド」に対しても弾圧を始めました。
やがて「ティターンズ」に反発する「地球連邦」内の「スペースノイド」を中心とした組織「エゥーゴ」が生まれ、「地球連邦」の内紛が始まりました。
彼らの戦いの最中「ジオン残党」の最大勢力「アクシズ」が現れ、三つ巴の戦いに発展します。
「エゥーゴ」は「ティターンズ」に勝利しましたが戦力を大きく消耗し「アクシズ」が地球圏の最大勢力となりました。
登場作品:『機動戦士Zガンダム』
「アクシズ」は「ネオ・ジオン」を名乗り「地球連邦」の脅威となりましたが、内紛によって自壊することになります。
登場作品:『機動戦士ガンダムZZ』
その後更なる「ネオ・ジオン」が現れることになりますが、地球連邦の「ロンド・ベル」によって鎮圧されました。
登場作品:『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』
この続きとなる作品が『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』です。
「ユニコーン」の続きが『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』でさらにその後の年代も作られていこうとしています。
(7)さらにその後の宇宙世紀
実はさらにその後の宇宙世紀を扱った作品もあります。
(「ユニコーン」や「ナラティブ」より後です。)
アニメ作品でいうと『機動戦士ガンダムF91』や『機動戦士Vガンダム』などといった作品ですね。
これらの作品ではこれまでの「地球連邦」対「ジオン(ジオン公国やネオ・ジオン)」という構図がありませんが、「アースノイド」対「スペースノイド」の構図は健在です。
宇宙世紀は「アースノイド」と「スペースノイド」の闘争の歴史といっていいでしょう。
この構図は宇宙世紀以外のガンダムシリーズでも多用されています。
3.まとめ
いろいろ書いたのですが、なんだかんだいっても自分の興味があるところから見るのが一番なのではないかと思います(;^ω^)
アニメは娯楽なので、自分の興味を最優先させるのが一番です。
今回は世界に入りやすいように、「ユニコーン」や「ナラティブ」を最初に見ることをお勧めしましたが、ファーストガンダムから見始めるのももちろんありです。
つくられた順番に見るというのもありですし、宇宙世紀の年代順にみるのもあり。
(作品がつくられた順番と宇宙世紀の年代順は微妙に違います。)
知れば知るほど面白くなる世界観ですので、興味がある方はこの世界をのぞいてみてください( ^)o(^ )
それではまた。
*おまけ:TV版と劇場版の違い
おまけは興味がある方だけ読んでください。
ガンダムシリーズで難解なのは、
「同じ作品なのにTV版と劇場版がある」
点です(^▽^;)
シリーズの原点『機動戦士ガンダム』の時点ですでに二つの物語があります。
劇場版『機動戦士ガンダム』は基本的に総集編ですが、収録されたエピソードの有無で違いがあります。
(TV版で戦死したが、劇場版では生存など。)
ただしおおむね設定は一緒なので、TV版からでも劇場版からでも後の宇宙世紀史に続くといえる・・・のですが、宇宙世紀史に響くような大きな違いが生まれてしまった作品も。
『機動戦士Zガンダム』の劇場版『機動戦士Ζガンダム A New Translation』です。
こちらは総集編というよりはリメイク作品となります。
(劇場版ができたのはTVシリーズ完結から約20年後。)
アニメーションはTV版から使いまわされている部分が多く序盤の展開に大きな差はありませんが、結末に大きな違いがあります。
多くのガンダム作品の劇場版は基本的に『機動戦士ガンダム』と同じ総集編ですが、『機動戦士Zガンダム』に関しては扱いが難しいところ。
どちらが正史なのかファンの間では意見が分かれています。
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